ディスコンのこと
NPO法人瀬戸内こえびネットワーク 斉藤牧枝
8月のある日、瀬戸内国際芸術祭夏会期の宇野港会場で毎日のように顔を合わせる80代のお母さんからお誘いがありました。
「芸術祭終わったら、ディスコンにおいで。」
「ディスコン? 何ですかそれ?」
聞けばそれは、老人会のみなさんが毎週土曜日に楽しむ屋内スポーツとのこと。詳しく尋ねてみると、「やってみれば、すぐわかるわ! いいから、おいでよ!」
どうやらディスコンはディスクとコントロールを合わせた造語。円盤状のプレートを投げて得点を競う競技で、岡山で生まれたようですね。調べて文字を追うだけでは要領を得ず……とりあえず行ってみることに。
夏会期閉幕後の9月、会場にはすでにコートラインが引かれ、両脇に5脚ずつ椅子が並んでいました。老人会メンバーが、赤と青の二組に分かれ、着席すると準備完了。15分のタイマーが動き出し、ゲーム開始。まずは、コート内に「ポイント」と呼ばれる黄色いコマが投げられます。このポイントめがけて、各チーム6枚ずつディスクを投げるのです。全部投げたら1ゲーム終了。ポイントにどちらがどれだけ接近しているかで得点が決まります。これを15分間繰り返し、勝負をつけます。
投げるフォームは輪投げのようです。ポイントに近づけるだけでなく、敵のディスクやポイント自体を弾き飛ばして、形勢を一変させるという大技も繰り出されます。
しかしこの競技、ディスクを投げる際のコントロールが何より難しいのです。ディスクは片面が青、もう片面が赤となっていて、下手をすると簡単に敵の色に反転します。敵のディスクを弾くつもりがポイントに寄せてしまったり、味方のディスクを遠くに飛ばしてしまったり。私のディスクは明後日の方向にばかり飛んでいき……最後まで大逆転の可能性があり、そこが面白いところなのですが……どうでしょう? 伝わっているでしょうか?
結果、この場でディスコンについてお伝えしたいのはこれだけ。「やってみたらすぐわかる、楽しい競技です。」
11月には、老人会とこども楽級の交流試合があります。気づけば私も老人会最年少メンバーとして出場が決まっていました。10月は全く練習に行けていませんが、絶対に得点につながる投盤をしてみせる! 闘志だけは一人前です。

〈出典〉ふえき 89号(2026年1月25日)