ぼくが、わたしが活動を始めた理由

森と共に暮らす物語をはじめる

一般社団法人もりとき 鈴木明子

  • 知る
  • 2026.02.20

山登りが好き!テント装備を背負って何日もかけて山々を歩く縦走。そんな登山をしていく中で「ただ山を登るだけじゃなく、この山をずっとずっと残していきたい。私に何ができるだろう?」そんな気持ちが芽生えました。

そこから地域の里山ボランティアや奈良の吉野で開催された林業研修に参加してみました。でもそこで見た現実は「やっぱり林業や間伐は女性には厳しい世界」だということ。私には何もできないのかなと自信を無くしていた時「皮むき間伐」に出会いました。木の皮を剥くの? それが間伐になるの? これなら私でもできる。と衝撃が走りました。女性でも子どもでも行うことができて、みんなで森を感じて森に目を向けられる。「この皮むき間伐、広めていきたい」と声を上げた時、志を同じくする仲間が集まりました。

戦後の国策で大量に植林された杉やひのき。ご先祖様が私たちを想って植えてくれた木々。でも、外国からの安価な木材が輸入されるようになり林業に携わる人が減り、手入れが行き届かなくなった人工林は今悲鳴を上げています。皮むき間伐は木の皮を剥くことで水分を吸い上げられなくなり時間をかけて枯れていきます。そして水分が抜け軽くなった木を伐倒すると、木の太さによっては女性一人でも担げるくらいの重さになり大型な重機を使わなくても山から木を出すことができます。この木を使って、ワークショップなどもしています。

数年前に自分たちが皮むきした木。それが自分たちの生活の道具になる。皮むき間伐を通して森と共に暮らす物語を作っていきたい。これが活動のきっかけです。

皮むき間伐体験の様子
皮むき間伐体験の様子

〈出典〉ふえき 87号(2025年5月25日)