and F 教室体験記

プレゼンテーションの基本の「き」

―プレゼンテーションが上手になるコツ

  • 知る
  • 2023.02.01

プレゼンテーションの基本の「き」では、プレゼンテーションが上手になるコツを学びました。その体験をリポートします。(取材・文/黒部麻子)

みなさん、プレゼンテーションは得意ですか? 私は正直、苦手です。決められた時間内で、自分の思いを上手に伝えることって、なかなか難しいですよね。どのようなプレゼンテーションをすれば、相手に伝わるのでしょうか。どうすれば上手になるのでしょうか。

講師の坂ノ上さんによれば、「プレゼンテーションをうまく⾏うためのコツは、助成⾦や補助⾦申請のための計画書作成にも通じるポイントです」とのこと。

はじめに数人ごとにZoomのブレイクアウトルームに分かれて自己紹介をした後、模擬プレゼンテーションが行われました。内容は、「『聞き書き』の活動を行っている倉敷市内の高校生が真鍋島で報告会を開催したいので、費用の支援をお願いしたい」というもの。この内容を、A~Cの3つのパターンに分けて坂ノ上さんが作成したパワーポイントを使い、参加者のうち3名が、初見でプレゼンテーションを行いました。同じ内容で、特徴の異なる3つのプレゼンテーションを見ることで、応援したい気持ちになったのはどれか、どんな点に共感したのかを探っていきます。

私は、Aは文字ばかりのスライドだったので、内容がほとんど頭に入りませんでした。Bはアンケート結果などをグラフ化し、支援してほしい金額の内訳も明記されていて説得力を感じました。Cは、「聞き書き」の実例や写真がたくさん盛り込まれ、「説明を聞きたい」という気持ちに一番なったのですが、費用の支援という結論部分のインパクトは弱いように思いました。

参加者のみなさんから感想を聞くと、まさに十人十色。そもそも「聞き書き」とは何かという説明はAが一番しっかりしていたという人もいれば、Cは誰を支援するのかがはっきりイメージできて良いという人もいました。

「Aはロジックに、Bはデータに、Cはパッション(思い)に、それぞれ重きをおいたプレゼンテーションです。何がどう響くかは相手によって異なることにも留意して、3つのポイントを落とさないようにしましょう」と坂ノ上さん。

「プレゼンテーションのコツ」というとつい、話し方や、身振り手振り、パワーポイントのデザイン等、表面的なことにばかり目がいきがちですが、もっと根本的なところが大事なのだと思いました。話の組み立て方次第で、見る側の印象が大きく変わることを考えると、人前で話すのが苦手でも、ポイントを押さえて準備すれば、じゅうぶん効果的なプレゼンテーションはできるんだなと、自信につながりました。

〈出典〉fueki 80(2023/01/25)