Okayama Tech Award For Kids2023

団体名:レプタイル株式会社
代表者:丸尾宜史 所在地:津山市 設立年:2013年 メンバー数:18名
助成年度:2023年度 教育文化活動助成
  • 岡山県内の小学校へのプログラミング出前授業の様子

活動の目的

最近では、生成AIやDX推進などデジタル化の波が押し寄せる中、IT人材のニーズは高まり続けています。しかし、経済産業省の発表によると、2030年には80万人規模でIT人材が不足するといわれています。都市部への人材流出などの社会課題もある中で、私たちは「地域の未来を担うIT人材の育成」も、企業や自治体が連携して取り組む必要があると考えています。
このような状況を踏まえ、弊社では社会貢献事業として、OkayamaTechAwardForKids(以下「OTA」)を、岡山県内で2018年より毎年開催しています。岡山に住む小学生を対象にした「プログラミング作品コンテスト」の開催や、岡山県内の小学校での「出前授業の無料実施」などを通じて、ITスキルを活用できる人材育成の機会を創出することを目指しています。

活動の内容及び経過

「つくろうつかおう育てよう!森のちからは無限大!」「木や森に関するゲーム」をテーマにプログラミングコンテストを開催しました。応募区分としては【⼩学校1~3年生の部】【⼩学校4~6年生の部】の2区分を設けました。木材がどんなことに活用されているか調べて、林業サイクルに関連したオリジナルゲームをプログラミングにより制作をした作品を応募するものです。コンテストへ作品を応募することをきっかけにプログラミング体験機会の創出を⽬的にOTA特別スクールを岡⼭市・津⼭市・真庭市の3会場で開催しました。また、岡⼭県内(岡⼭市・津⼭市)の⼩学校へ訪問し、プログラミング出前授業を開催しました。年度末には、コンテスト応募作品の中から上位10作品に選ばれたファイナリストがプレゼンテーション形式で発表を行う最終審査会を行いました。

活動の成果・効果

本コンテストには1381点の応募がありました。コンテストの⼀環として⾏った岡⼭県内⼩学校へのプログラミング出前授業では14校、1207名の児童とオリジナルゲーム制作をすることができました。また、プログラミング体験機会の創出を⽬的としたOTA特別スクールには25名の児童が参加し、全3回のスクールの中で作品制作をすることができました。また、今年度は、上位10作品に選ばれたファイナリストがプレゼンテーション形式で発表を行う最終審査会を3年ぶりに実施しました。(※コロナ禍は審査会未開催)最終審査会アンケートでは、「なかなか大人から自分の作ったゲームについての批評を聞けることがないのでとても良い機会となった」や「子どもたちそれぞれが得た林業の知識をかみ砕き、それぞれの着眼点でプログラミングという表現方法でアウトプットしていて純粋にすごいと思った」などの満足度の高い声を多くもらうことができました。

今後の課題と問題点

プログラミングの体験の機会を増やすため、岡山県内の小学校やOTA特別スクールでプログラミング授業を行いましたが、応募数を昨年よりも大幅に伸ばすことができませんでした。出前授業先の子どもたちにヒアリングを行ったところ、「家庭内で自由に触れるパソコンがない」や「自分一人でゲームアイデアを形にするところまでが難しい」などの声を多数聞きました。このことから、プログラミング作品に限った募集形態だと、プログラミングの知識の有無やゲーム作成環境によってコンテスト参加へのハードルがあがっていることがわかりました。より多くの人材(特にプログラミングに触れたことのない子ども)にプログラミングに関心をもってもらう機会を創出するために、コンテスト募集形態をプログラミング作品の募集に加え、より参加しやすい形式のものを加え改善をしていきます。

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