昔の農機具などを民俗資料として、それらを生かした体験活動
代表者:城木武士 所在地:岡山市 設立年:2014年 メンバー数:10名 助成年度:2023年度 教育文化活動助成
活動の目的
日本の農業は、米づくりを中心に営まれ、機械化が進んでいない時代では、農家の仕事は大変な重労働で多忙でした。特に、手仕事や牛や馬を使っての仕事が多く、子どもたちも一緒に家族総出で働き、集落の皆さんが力を合わせて農作業をやった時代でした。しかし、昭和30年代になると機械化も進み、それ以後、トラクターやコンバインなどの大型機械の導入により労働時間の短縮や化学肥料・農薬の使用により農作業も進歩していきました。福谷農家博物館では、昔の農具・民具・玩具の展示をしておりその歴史的な変化を後に伝えるとともに、子どもたちに先人の努力や工夫、米づくりの文化を少しでも理解してもらうことが重要と考え、展示品を使っての体験をしてもらうことで伝えることを目的としています。
活動の内容及び経過
博物館の昔の農具、民具、玩具は、皆さんの好意で無償で収集したものであり、多くの収集品は、破損等により当時の役目をなさないもののため、修繕や補修をして、十分に利用することができ、用途を理解することができる展示品としています。また、これらの展示品をよりわかりやすく理解してもらうためにミニ模型も作って展示しています。これらの展示品の中で、昔の農具を使っての農作業体験をしてもらいたいとのことで、現在、昔の農具で農業体験学習をしている蛍明小学校・足守小学校の総合学習で利用してもらうことが出来ました。昔の農具の貸し出しとともに当館館長が、6月の田植え作業、10月の稲かり作業、11月の脱穀作業時の授業に出向き、昔の農具の説明や使い方を説明します。このような活動を通して、それぞれの農作業で使う昔の農具について詳しい説明と使用している写真とともに、現在の機械化の農機具との比較も行ったパンフレット作成を行いました。
活動の成果・効果
当博物館の展示品は、昔の生活様式を伝える貴重な資料と考え、見て、触れて、楽しい体験のできる展示品です。特に、私たちの生命を維持していく農業に視点を向けたときに、昔の農具を使った農作業が重要と考え、一連の農作業をそれぞれの作業ごとに説明できるパンフレットを作成し、昔の農具を作業ごとに分類し写真とで説明しました。また、農作業時期には、現地に出向き体験状況の写真を撮りわかりやすい写真として取り上げました。これらをまとめたパンフレットは、当初A4サイズで計画していましたが、写真での説明に重点を置くためB4サイズに大きくしわかりやすいパンフレット1000部作成しました。パンフレットは、まだ、近隣の小学校や公民館にしか配布していませんが、昔の農具を使った農作業や農具をよく理解することができるとの評価をいただいています。
今後の課題と問題点
パンフレットの配布を市内の小学校・公民館に行い、昔の農具を使った農業体験に利用促進活動を行いたいと思います。子どもたちの農業体験は、昔の農具の使い方や手順のみ説明だけでなく、現在の機械化の進んだ農作業との比較を考えることも重要と考えます。このことは、子どもたちに農業の進歩と現在の農業問題等に関心を持ってもらう一助とも考えます。パンフレットによる成果で、各方面から昔の農具の貸し出し依頼が多くなると、展示品の調整や運搬等も打ち合わせが必要となると思います。そして、昔の農具等の説明ができるスタッフの確保が必要であります。昔の農具等について、講師による勉強会、他の民俗博物館などの視察をも考え、協力者を拡大しなければと思います。