エディブルな探求学習☆EDIBLE LIFE Lab
代表者:田辺綾子 所在地:倉敷市 設立年:2020年 メンバー数:6名 助成年度:2023年度 教育文化活動助成(3ヵ年助成)
活動の目的
前年度に続き、エディブル・エデュケーションの本格実践2年目。小学1年生~6年生までが対象で、異学年によるアクティブラーニングを行った。参加児童が継続的にエディブル・エデュケーションを受けられる体制にするために、毎月1回/約5時間のプログラムに一年間通じて参加してもらった。これまでの活動を通じて、学校の教科学習との結びつきの良さだけでなく、非認知能力が向上していることも強く感じられていたので、これをさらに意識し、参加児童が自己肯定感を獲得していけるようなプログラムと学習空間を提供する。
活動の内容及び経過
2023年度は、低学年の参加が多かったこともあり、落ち着いて話を聞いたり文章を書いたりすることにあまり慣れていない、もしくは、そうした作業を避けたがる傾向のある児童が一部に見られた。遊びと学びの切り替えが難しい場面もあったため、前半はクラスがまとまり落ち着けるためのルール、マナーを伝える時間に多くを割いた。毎回の事前打ち合わせでも、対策について時間をかけた。これらの背景を考慮し、参加児童が学んだことや気づきをアウトプットする際には、「読み書き」の作業をできるだけ少なくし、菜園にある野菜や植物、生きもの等を「自然界が創造したアート」と見立て、andF教室で学んだ『対話型鑑賞』の手法を取り入れることにした。
活動の成果・効果
『対話型鑑賞』の手法が功を奏し、後半では対話型鑑賞をおもしろがる児童たちによってプログラムが盛り上がり、笑いの絶えない楽しい時間となった。また、語彙の少なさから言語化することがまだ難しい低学年に対し、中高学年が言葉の言い換えをして助ける場面もあり、そのタイミングで低学年が新たな語彙を獲得する機会を得ていたのは興味深く、異学年学習や学び合いのメリットを引き出すことができた。これをきっかけに仲間意識も生まれ、農作業やキッチンワークでも力を合わせて皆で作業をする姿が見られるようになった。学年ごとの自主性や自覚が芽生え、前半の停滞感、閉塞感が一気に解消された。さらには、作業にあたり自分たちで役割分担をし、子どもたち自身による自治の空気も醸成され、後半からの児童たちの成長には目を見張るものがあった。
今後の課題と問題点
- 「遊び」と「学び」の境界を敢えて曖昧にすることで、参加児童が楽しみながらいつのまにか学びの機会を得られるというメリットがある反面、けじめがつかず、気まぐれに過ごす場合が起きることがわかった。参加児童とその保護者には、本プログラムの趣旨をていねいにアナウンスする必要がある。
- 新年度はクラス増になる見込みのため、スタッフの増員が喫緊の課題。エディブル・エデュケーションの指導者になるには時間がかかり属人的になりやすいため、早めの対応が必要。2023年度は暫定的に個別に声がけをしてサポートに入ってもらったが、ボランティアやインターンシップ等の登録制度を構築する必要を感じる。