小中高生と地域との対話を通し、地域を担う人材を育成

団体名:東備対話プロジェクト
代表者:藤岡隆幸 所在地:和気町 設立年:2017年 メンバー数:10名
助成年度:2022年度 教育文化活動助成
  • 「聞き書き」インタビュー
  • 「聞き書き」文字起こし
  • 「多様な主体による協働会議」①
  • 「多様な主体による協働会議」②

活動の目的

これからの地域を担っていく小中高生と地域の方とが関われる機会を増やし、地域の方と対話することから小中高生の郷土愛の涵養を図る。より多くの地域の小中高生が、地域と向き合い、自らの人生を切り拓き、地域に貢献できる人材を育てる。
本校と近隣2市1町(和気町、赤磐市、備前市)の教育委員会等との協働により、地域の方と小中高生との対話の機会を増やし、地域と向き合うことで自らの人生を切り拓き、地域に貢献できる人材を育成する。その際、本校「閑谷學」での取り組みをベースとし、生徒全員が当事者意識を持って主体的に課題に取り組む体制を構築する。

活動の内容及び経過

(1)「聞き書き」実施
普通科協働探究系2年次の学校設定科目「地域協働探究α」において、12月〜2月にかけて「聞き書き」の活動に取り組んだ。備中聞き書き実行委員会のテキストを参考にし、卒業生の方19名に2人1組でお話を伺い、文字起こしと編集を重ねて冊子を完成した。
(2)総合的な探究の時間「閑谷學」等での探究活動
「閑谷學」は、1年次2学期から2年次1学期にかけて、地域でのグループ探究活動を行っている。健康、教育、歴史文化、ビジネス、自然科学の5つの分野の中で8つのグループ(ゼミ)に分かれて活動を行った。10月、12月、3月にゼミごとにフィールドワークを実施した。
(3)「多様な主体による協働会議」実施
高校生と地域住民がつながり、話をすることで双方にとって、地域のあり方を考え、ヒントを与え合う場になることを企図し、3月17日(金)本校にて「第7回多様な主体による協働会議」を開催した。

活動の成果・効果

(1)「聞き書き」話し手人数延べ25人以上。(目標値:調査等実施回数6回以上)
「聞き書き」の過程で話し手の経験したことを自分の中に取り込んで共感し、これからの人生について考えることができた。
(2)「閑谷學」フィールドワーク3回以上。(目標値:各ゼミで地域との対話回数1回以上)
地域の方との対話を通して地域の現状を知り、地域課題に目を向けることができた。
(3)「多様な主体による協働会議」実施1回。(目標値:参加者のうち、赤磐市、備前市から30%以上)
今回は「閑谷學」のグループ探究の一つ、「聞き書き」ゼミ(歴史文化)が取り組んでいる冊子制作に関連し、和気町の方7名に集まっていただいた。会議の企画運営は一般社団法人まなびとに委託し、グラフィックレコーディングの専門家であるカンコーマナボネクト株式会社の北浦菜緒氏に会議内容を視覚的にわかりやすくまとめていただいた。

今後の課題と問題点

(1)「聞き書き」実施
今回作成した冊子は卒業生の方へのインタビューであり、話の内容が限定されていたこともあり、学校関係者のみに配布した。今後は広く地域の方にも「聞き書き」を行い、近隣の小中学校へ配布したい。また、「聞き書き」の活動自体を小中学生も巻き込んだ活動へと発展させていくことも検討したい。
(2)総合的な探究の時間「閑谷學」等での探究活動
これまでに多くのフィールドワークを実施し、地域の方とつながりを持つことができているが、完全に持続可能な組織体制とはいいがたい。個ではなく組織として地域とのつながりを大切にしたい。
(3)「多様な主体による協働会議」実施
参加人数をコロナ禍以前と同等数に増加させたい。地域の異年齢の方が参加できるような実施方法が課題である。以前は探究学習発表会の午後に実施し多くの参加があったこともあり、今後参加人数を増やす方法を考えたい。

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