令和4年度「天プラ・ホールセレクション ズンチャチャダンスパフォーマンス25th BIRDS」公演実施

団体名:ズンチャチャ
代表者:須原由光 所在地:倉敷市 設立年:1996年 メンバー数:9名
助成年度:2021年度 教育文化活動助成
  • 映像作品ロケ風景
  • 映像作品ロケ風景
  • BIRDS公演 オープニング
  • BIRDS公演 カーテンコール (photo yukiwo)

活動の目的

「天神山文化プラザ」のもつ芸術性の高い空間と「ズンチャチャ」が25年の歩みで培った身体表現を組み合わせ、それぞれがもつ魅力を引き出し、新しい表現の可能性を探るとともに、一人でも多くの方にコンテンポラリーダンスの魅力や表現の楽しさを身近に感じていただき、皆様の感性を刺激するような創造的な作品・舞台づくりを目指す。また、新型コロナウイルス感染症の終息が見通せない中、リハーサルでは出演者の健康管理、出演者の家族を含めた心理ケアに配慮しつつ、いかにパフォーマンスの質を向上させるか、本番当日いかに来場者が安全安心に鑑賞できる環境を確保するかを模索し、共同主催の岡山県天神山文化プラザとともに、ウィズコロナ時代の新しい形での公演の実現を目指して活動に取り組む。

活動の内容及び経過

「鳥」をテーマにした舞台でのダンスパフォーマンス及び映像作品により、2日間の公演を行った。公演では、映像作品として天神山文化プラザ全体を舞台としたオープニング動画や、同施設内で3歳〜70歳代という年齢もダンス経験も様々なメンバーで踊る鳥ダンス動画を上映することで、来場者に公演への興味や親しみやすさを提供しつつ、フォトグラファーであるウホ吉氏が撮りためた愛らしい鳥動画の上映、そして舞台空間を活かしたダンスパフォーマンスなどにより、鳥の生態の美、不思議、生命力を表現した。
一方で、公演に至るまで、感染拡大による活動の一時休止、公演日の延期など、コロナ禍での創作活動は困難を極めた。しかし、天神山の共同主催継続、貴財団の助成継続をはじめ、公演に携わった関係者の多大なるご協力、メンバーの情熱により、無事2日間の公演を成し遂げることができた。

活動の成果・効果

2日間の観客動員総数435人と、コロナ禍にもかかわらず両日満席となり、目標を大幅に上回る動員数を達成した。公演後のアンケートでは、大半が「感動した」と評価してくださった上、「元気が出た」「自分も何か頑張ろうと思った」などの感想をいただき、ダンスの魅力や生の舞台鑑賞の素晴らしさを私たちなりにお伝えすることができたものと考えている。また、出演者、スタッフ、来場者からの感染者報告なしという結果となった。これは今回公演に携わった関係者をはじめ、来場された方々の協力なくしてはなしえない結果であり、ウィズコロナ時代における舞台活動の一つのモデルケースになることを期待する。ズンチャチャとしても、コロナ禍での創作活動や舞台制作を経験することができ、今後の活動の可能性を大いに広げる一助となった。

今後の課題と問題点

これまでのズンチャチャ作品では、演者同士の接触を伴うコンタクトワークを多く取り入れていたが、今回は感染防止のため、極力、接触を伴わない作品づくりとなった。コンタクトワークは演者同士の一体感を生み、表現の幅を広げる重要な手法の一つであることから、今後の作品づくりにおいて、感染リスクを伴うコンタクトワークをどのように取り入れていくかが課題である。
また、コロナ禍で感染対策のために必要な設備等を充実させつつ、ズンチャチャとして安定した活動を継続することが当面の課題となる。

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