オンラインお金の教室の実施および消費者教育テキストの作成
代表者:野村泰介 所在地:岡山市 設立年:2018年 メンバー数:4名 助成年度:2021年度 教育文化活動助成
活動の目的
SGSGでは設立時より、シングルマザーを中心とする経済的に困難を抱える親子の相談の場を設けている。相談者の多くが消費者として必要な知識やお金とつきあう力が不足している人が多いことに気づき、消費者としての力を少しでも身につけてもらうために予防教育活動の必要性を感じている。しかし、これら「お金とつきあう方法」について学校教育の中で十分行われているとは言い難い。そこで、このプロジェクトでは、特に経済的に困難を抱える親子(メインは中高生)を対象に、たくさんあるお金に関する知識の中で、自立したおとなになるために知っておいてほしいポイントをピックアップした教育プログラムの開発を行い、ワークショップやテキスト作成を行う。
活動の内容及び経過
①オンライン「お金の教室」の開催
2021年9月〜11月月2回(第2・4金曜日)に開催した。主に親世代を対象にし、お金とは何か、投資・副業について子どもに教える際の留意点などを1回あたり1時間行った。
②テキスト「一緒に考えようお金のこと。描こう自分が大人になるってこと」制作
2022年3月発刊A4サイズ32ページ構成消費者教育NPO法人お金の学校くまもととの協働執筆で作成した。テキストの内容およびデザインは現役高校生に依頼し、当事者目線の教材となるような工夫を行った。
③トークショーの開催
2022年3月21日第3回18summit(主催:#おかやまJKnote)の中で消費者教育NPO法人お金の学校くまもと代表の徳村美佳さんを迎えて消費者教育についてのトークショーを開催した。
活動の成果・効果
コロナ禍のため、当初計画していた子ども対象の対面講座の実施ができなかった。その代替として、秋より親世代を対象としてのオンライン講座の体制を整え、4か月の連続講座に5名が参加した。2022年度に予定していたテキスト作成を1年前倒して編集を行った。執筆者は、消費者教育NPO法人お金の学校くまもと、SGSG、現役高校生の共同で行った。テキストは学校の中の家庭科および公民科で扱う内容を15項目にまとめて編集し、3月に発刊、岡山県内の学校だけでなく、全国都道府県消費生活センター、教育委員会に発送した。3月には前述した熊本の徳村さんをお招きし、消費者教育の啓発イベントを開催し、高校生から大人まで約30名の参加者が見られた。
今後の課題と問題点
上半期はコロナ禍により当初計画が崩れただけでなく、その後の予定作りもなかなかスムーズに進まなかった。オンラインへの移行をもう少しスムーズにできればよかったと考えている。消費者教育のテキスト作りは、「作ること」で精いっぱいとなり、また、完成が年度末になってしまったこともあり、その活用方法まで考えることができなかった。今後の課題として、作ったテキストをどのように活かし、当団体が目指す課題を達成するのかを具体的に描いていきたい。