学習に不安を抱える小学生と地域の大人がつながる学習支援「みんなの教室」
代表者:中村真教 所在地:浅口市 設立年:2016年 メンバー数:7名 助成年度:2020年度 教育文化活動助成
活動の目的
家庭の状況や本人の特性により、学習に何らかの不安や困難を抱えている子どもたちが、一人ひとりに合った教育を受けることができるしくみをつくる。小学生の時点での学習のつまずきは、勉強嫌いや自信喪失につながりやすく、その後の進学等に影響を及ぼす可能性がある。経済的理由から民間の塾に通うことができない世帯もある。親にとってもこうした悩みを相談できる窓口は少なく孤立しがちである。不登校や引きこもり、また児童虐待などの事象は社会の課題であり、責任を学校や家庭だけに求めていては解決しない。地域住民が自分たちにできることを考え、ゆるやかにつながることのできる仕組み作りを行い、相互扶助的にケアし合えるような社会にしていきたい。子どもの最善の利益のため、また家庭の福祉向上のために活動実績を積み重ね、地域社会に輪を広げていく。
活動の内容及び経過
地元小学校でちらしを全校配布したところ20名超から申込みがあった。申込書に希望理由を尋ねる欄を設け、状況をアセスメントできるよう工夫した。電話及び面談(児童・保護者)を行い、より必要性の高いと判断した13名を対象者に選んだ。個別面談により苦手教科を把握し、教室で取り組む内容や目標について確認した。7/10より毎週金曜日の放課後、16:00〜17:00、17:00〜18:00の時間帯に分かれ、対象児童13名に対し、32回(のべ407名)教室を開き、原則として1対1の学習指導を行った。うち1名は希望により家庭訪問で対応し、毎週木曜日の放課後、32回の家庭訪問を行い1対1の学習支援を行った。学習ボランティアは元教員、元塾講師、現役学生等の計11名でのべ303名が参加した。事業効果を測定する為、事業終了後に児童、保護者、ボランティアに対するアンケートを実施し評価を行った。
活動の成果・効果
アンケート結果からも、教室での学習を通じて自信がついたり、学校では聞けないことが質問できるようになったりと、一定の成果があった。子どもの自信や意欲の向上によって保護者も安心し相乗効果が見られた。家庭や仕事の事情により、宿題を見てやることができない保護者も多い状況のなか、こうした支援は確実に保護者の負担軽減に繋がっている。子どもの家庭学習や生活態度について目に見える変化があったという回答もあり、保護者の心理的負担の軽減にも成果があったと考える。送り迎えの際に、学習の様子などを伝えるようコミュニケーションに努めていたが、ゆっくりと時間をもつことができず、保護者からも相談しにくい環境だったのではないかと反省している。コロナの影響で実施できなかったが、年度末に三者面談を行えばお互いに成果の確認などができたのではないかと考える。
今後の課題と問題点
事前アセスメント等により対象者の選定を行ったが、学校側との情報共有はできなかった為、必要性の高い子どもの把握には限界があった。子ども一人ひとりに合った教育を受ける権利の保障、貧困対策、孤立予防という観点から、このような取り組みが小学校区ごとに行われることが必要と考えている。その為、行政に事業化してもらうことを目標に、実績の積み重ねを行うとともに、他学区での活動の立ち上げを支援しながら、行政への働きかけを行う必要がある。当面の財源として各種助成金の他、個人や団体からの寄付金や、公的な助成金を獲得していく必要がある。また、毎週1回の活動を継続して実施していくことは大変なことであり、担い手となるボランティアの開発、学生が参加しやすい仕組み作りも必要である。