耕作放棄地を利用して花いっぱいの里へ

団体名:みつ野花の会
代表者:阪田文憲 所在地:岡山市 設立年:2020年 メンバー数:5名
助成年度:2020年度 教育文化活動助成
  • 5月放棄地A号地にて発足式
  • 放棄地の様子
  • 秋のコスモス 11月11日
  • 開墾のため一部花を救助

活動の目的

山間地に増えている高齢化が進む地域ですが耕作放棄地に花を植えて景観を改善し季節ごとにいろいろな野に咲く花が楽しめるような地域を作りたい。また栽培した花を切り花として産地直売所などに出荷しその収入で新たに花の種や苗を買ってまた花畑を作っていく、そんな循環活動を目指しています。また高齢化が進む地域ですが特に女性の方は花に関心が深く、花を育てたり眺めたりすることが楽しみの一つにもなっています。さらに理想をいえばいろいろな花が野に咲くことでその風景を見に来てくださる方が増えれば活気も出てささやかながら経済効果もでてくるのではと考えました。花は見たり、触れたりすることで気分を明るくしてくれます。家の庭だけでなくあちらこちらで花が咲いていれば晴れた日に散歩するだけでもセラピー効果があります。そんな環境作りが目的です。

活動の内容及び経過

〔耕作放棄地で提供いただいた場所は5ケ所でA・B・Cで振り分けしています。〕
4月7日総会・活動方針確認(コロナ対策のため今年は会員活動にとどめる)
5月7日今年度活動はじめとして放棄地A号地開墾。まずは既存の花の球根を移動し植え替え。
6月10日A号地の草刈り。次々と土に埋まった朽木・錆びた番線(ぶどう栽培跡地のため)等を片付ける。
6月23日改めて土の中の廃棄物を片付け、最終的に3日掛かりの作業となる。
7月5日A号地へ花用に栽培用土を表面に入れる。
7月20日B号地の草刈り。こちらは雑草管理を条件に提供頂いた休耕田に近い放棄地。広さが300㎡近いので景観用にも使われる「赤そば」を播く
8月10日C号地草刈り。
9月15日別途栽培中の千日紅の花束を一部周辺地区に広報活動のため配布。
9月20日A号地草刈り・耕うん作業(草取り)。「秋桜」の種まき。
10月25日「秋桜」の開花と総会
11月11日A号地「秋桜」を背景に記念撮影
3月21日C号地の朽木の片づけ。
4月1日D号地の開墾・鷹の爪(ドライフラワー用)定植。
4月15日E号地開墾・バーベナ苗定植。

活動の成果・効果

本来は耕作放棄地を耕したり、花の種まき等で地域の方や幼稚園児の方とかに手伝ってもらう予定でしたがコロナ禍が本格的になり今年度まずは会員のみで行うことにきめました。課題でも述べていますが花をいっぱい咲かすところまではなかなかうまくできませんでした。直播きの種からの育成が難しく、気候的に合わない品種もたくさんありました。もちろん花が咲き景観もよくなった場所もありますが何よりの成果は放棄地を片付けたり、耕うんして花が植えれる状態まで復活できた事です。後はいろいろな花の種を植えてみるだけですので楽しい作業になります。また今回は会員のみ活動でしたが地域の方で田圃の米作りをやめた方から声をかけていただき「雑草の代わりに花が咲くんならウチの田んぼを使ってやって」と提供頂くことになったり、何の花が咲くのか尋ねてこられたり興味を持たれた方も多く、それなら自分もやってみようと、花を庭に増やす方もいて花を話題に交流もできました。

今後の課題と問題点

今後の課題として今回「耕作放棄地」の利用にこだわってかなり難度の高い所に挑戦したので開墾等に時間がかかり、花を咲かすことの目的が思うように達成できませんでした。今地域に増えている「休耕地」の利用であれば本来の目標であった「花の栽培」まで早く達成できたと思われます。問題点は「片付けは誰がするのか?」「いつまで面倒(草刈り等)みてくれるのか?」ということです。
本来は最初のきっかけを作り、継続は地区の方や持ち主が継続してくれて花の「栽培事業」としてまで育てばよいのですがそこまでやっていただける方はなかなかいないと思われます。結局「誰」が続けてやるかが問題点です。今高齢化が進む中農作業において「重労働」や「大型機械の扱い」となると体力的にも厳しいと思います。決して楽ではありませんが「軽量・手作業」ででき、季節ごとに花を楽しめる地域を目指して「花の栽培」を広めていきます。

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