世界最先端電子音楽と伝統芸能の融合、日本再発見の次世代音楽空間を創造
団体名:薮井佑介エレクトーン・プロジェクト・ジャパン実行委員会
代表者:牧浩市 所在地:倉敷市 設立年:2016年 メンバー数:8名 助成年度:2019年度 教育文化活動助成
代表者:牧浩市 所在地:倉敷市 設立年:2016年 メンバー数:8名 助成年度:2019年度 教育文化活動助成
活動の目的
岡山市出身の薮井佑介氏は「世界初5次元キーボード」や「AR(拡張現実)楽器」など複数の最先端電子楽器によりひとりで壮大なオーケストラ・サウンドまで奏でる日本人唯一の奏者・作曲家。世界中の音楽に〈和〉の音色とリズムを融合させた独自の「和魂ミュージック」で、2018年、182カ国のアーチストが競う「リー・リトナーズ・シックス・セオリー・コンペティション」ピアノ部門で世界6位タイ受賞など比類ない音楽活動が国内外で評価されている。
今回は薮井佑介氏の新世代電子音楽を縦軸に、日本文化や伝統芸能継承者、子供たちと共に「革新と伝統」、「和と洋」を融合させた音楽創造空間をつくること、観客と一体となり最先端テクノロジーによる「人と音楽のあらたな関係」を体感しつつ、伝統と革新、世界の中の日本や地域について共に学び考える機会、音楽を通じて子供たちを育むコミュニティをつくっていくことを目的とした。
活動の内容及び経過
10月22日、ルネスホール(岡山市北区内山下)にて、最先端電子楽器奏者・作曲家のパイオニア的存在として活動する薮井佑介氏の繊細かつ壮大な電子音楽を縦軸に、邦楽囃子や子ども獅子舞、平安時代から続く宮廷装束(十二単)など日本文化や伝統芸能を脈々と継承する人々と子供たち総勢60名以上によるコラボレーション・ステージをつくりあげた。満員の来場者のほとんどは「5次元キーボード」や宙を叩いて音を奏でる「AR(拡張現実)楽器」による未来型音楽を初体験。「日本の春夏秋冬」をテーマに展開する幻想的創造空間で演者・観客共に日本の美や伝統文化の素晴らしさ、奥深さを再発見する舞台ともなった。
〈主な内容〉
- 薮井佑介氏による5次元キーボードやAR楽器など世界最先端電子楽器による演奏
- 世界の舞台で活躍する邦楽囃子奏者望月太津友氏(鼓)と最先端電子音楽との創作曲競演
- 阿波踊り「かいの木連」とのコラボによる阿波踊りとジャズの融合
- 「即位礼正殿の儀の日」開催にあたり、衣紋道高倉流岡山道場の協力による十二単が登場、最先端電子音楽による平安時代絵巻再現
- 地元ダンス教室のキッズ・ダンサーたちと桃太郎をモチーフにした薮井氏オリジナル曲「PeachBoy」で音楽とダンスのコラボレーション
- 全国でも珍しい子供たちによる獅子舞を350年にわたり継承する日生春日神社獅子舞保存会との共演
活動の成果・効果
- 国内ではまだ見聴きすることが稀な世界最先端電子楽器による高いレベルの演奏にふれることで、地域の人々(特に子供たち)が新たな時代の音楽シーンに関心を持ち、その分野に進む後進を育てるきっかけづくりができた。
- 幼児から高齢者まで世代を超えて共に集い、最先端音楽と地域の伝統文化を合わせて学び楽しむことができる場づくりができた。
- 「革新と伝統」「和と洋」両面から、音楽を通し、過去と未来、世界の中の日本について学び考えることができる機会を多世代の人々と共有することができた。
今後の課題と問題点
- 新世代音楽が暮らしや人の心を豊かにしていく可能性をより広く伝えるために最先端電子楽器や生の演奏を体感してもらう機会を増やしていく必要がある。
- 今回のように多くの団体とのコラボレーションを行う場合、現在の実行委員だけでは運営の人手が足りないことを痛感。
- 活動を継続していくため各地域で伝統芸能や日本文化継承に関わる団体等のリサーチや交流の必要性。