12名のアーティストにはここでしか見られない作品を作っていただき、クラフトマルシェには大勢の子供や市民の参加でにぎわった
団体名:あかいわアートラリー実行委員会
代表者:伊永和弘 所在地:赤磐市 設立年:2009年 メンバー数:11名 助成年度:2019年度 教育文化活動助成
代表者:伊永和弘 所在地:赤磐市 設立年:2009年 メンバー数:11名 助成年度:2019年度 教育文化活動助成
活動の目的
赤磐の資源を活用し、アートの持つ多様な感覚や感性で、新しい視点から地域を活性化する。人と人の間にアートを置くことで、世代を超えたコミュニケーションを生み出す。使用されていない施設や、空きスペースを活用することで、地域に賑わいを生み出し、ひとびとが交流する場を作りだす。
活動の内容及び経過
- 切手をモチーフにした作品で有名な太田三郎は展示会場が元幼稚園という事で、そこにあったであろう絵本を切手状に切り抜いた作品を展示。
- I氏賞受賞作家の写真家小林正秀は山陽団地の現在の様子を作家の眼で写真作品に仕上げた。
- 洋画家、佐藤智美はその場の持つ雰囲気や気配という、とらえどころのないモノをテーマに絵画として仕上げた。
- オブジェ作家の有馬琉乃は今回のテーマ「OLD•NEWを紡ぐ」から朽ち果てていく機械が復活するイメージで造形化し、アニメーションも加えた。
- 美術家、伊永和弘はその土地を見つめるという意味の「視座」というシリーズで赤磐の航空写真を使った作品を制作した。
- 陶芸家、芝眞路は既製品のぬいぐるみや、スポンジに泥を塗って焼き上げ、新しい陶芸のあり方に挑戦した。
- 大槻順一郎は自分がデザインしたドームや照明器具、イスなどを会場に持ち込み自身のアトリエを再現した。
- エコアートアーティスト尾崎博志は小学校の授業で、家庭から出た不用品を使って「エコアート」を5年生30人と製作した。
- ポーランド人作家のラデックプレディゲルは人型に切り取った絵をレリーフにして展示した。
- 障がい者施設あすなろのメンバーは、絵画や陶芸、タペストリーなど多彩な表現を見せた。
- 染織家、加藤喜代美は藍染めのタペストリーや、まるで結晶のように美しい糸で作るボタンを展示した。
- I氏賞大賞受賞作家、ファイバーアーティストの李侖京が滞在、交流制作を行い、子供たちや住民とオブジェづくりを楽しんだり、地元企業や作家とのコラボ作品を制作した。また映像作家やダンス、音楽家とのコラボレーションで舞台を作り、新しい可能性に挑戦した。
- クラフトマルシェでは、木工や陶芸、石鹸アートなどの10名のクラフト作家が、来場者とワークショップを行い、ものづくりを楽しんだ。
活動の成果・効果
普段静かな団地の中に子供たちの声が響き、親子でものづくりに励む姿は微笑ましく、このイヴェントがなかったら訪れることはないであろう遠方からの来場者と、会話が弾み、アートを通じてコミュニケーションが広がる場が創造できた。
また、閉鎖された幼稚園を、新たな使用方法で再生させるサンプルとなった。
普段あまりアートに触れることのない方にも楽しんでいただけた。
今後の課題と問題点
- イヴェントだけで終わるのではなく、その効果を持続させる方法を模索したい。
- 赤磐市も建物の耐震補強工事の調査中であり、再生する方向で考えている。
- どのような使い方をするのか、地域住民との協議で決まる見込みである。