地域が連携し和気町の魅力化に向けた活動を展開した(2020年度において中高連携の取組を行う予定)
代表者:藤岡隆幸 所在地:和気町 設立年:2017年 メンバー数:10名 助成年度:2019年度 教育文化活動助成
活動の目的
和気町まち・ひと・しごと創生総合戦略の具体的施策において「小中高教育の魅力化」が項目立てされ、英語特区の導入、公営塾運営、放課後学習支援等、教育の町「和気」構想が進み、和気閑谷高校が地域の拠点校としての役割を果たすことが期待されている。そこで、先ずは中高と地域が連携してグローカルな視点をもつ子どもたちを育成する学習機会創出をめざし、本活動を実施した。
活動の内容及び経過
上記の活動目的を達成するため、(1)地域を学び世界を学ぶ学習機会の創出、を柱に以下の活動を実施した。
①こくさいフォーラムinWake
第1回(10/20)Foodaroundtheworld(文化・言語の違いを超えて)
岡山大学留学生や町内在住外国人を招き、自分が生きる地域と世界について英語を活用して体験し、グローバルにもローカルにも共通する知見を学ぶワークショップを行った。
第2回(2020.9/27)失敗を成功に変える
【2020年度において中高連携の取組を行う予定】和気町在住の外国籍の方をはじめ、地域の中学生と本校生徒との探究的交流を計画していたが、新型コロナウイルス感染症対策のため、全県の小中高が3月2日から3月21日まで臨時休業になり、実施不可能となった。
②多様な主体による協働会議
平成26年度から、前述の「こくさいフォーラムinWake」の最終回としての「多様な主体による協働会議」は、高校生と市民がともに地域の未来について話し合い、構想する場であった。これまで、地域の方々が出店する文化祭など、この会議で生まれたアイデアが実現したこともあるが、大きなうねりにつながるものではなかった。
そこで、今年度の「多様な主体による協働会議」は大きなアイデアを描くのではなく、高校生や地域住民が持つ具体的な構想を、一歩前に進めるための場として設計した。内容は、「やりたいことがある」「知ってほしいことがある」「相談したい」「仲間がほしい」といった話題を持った人(グループ)がお題を発表した後、参加者がそれぞれ興味関心を持つグループに分かれて車座になって話をするというシンプルなものだった。
高校がこのような場を設けることの意義は、生徒の成長のためということももちろんあるが、高校が地域づくりの主体となることにもある。高校と地域は「協力してあげる」「協力してもらう」という関係になりがちだが、その関係性を超えて地域づくりのための場を高校が主催することにより、高校と地域の協働の新しい形となることができた。
活動の成果・効果
高校生が地域の方と関わる中で、自己肯定感、郷土愛、相手を思いやる心などの意識の向上が得られている。「自分も成長でき、地域の方も新しいことに挑戦できて、町の活性化になる」のように、自分たちの活動が地域の魅力化、活性化につながっている意識が生まれている。
今後の課題と問題点
小中高校生と地域の方が学び合い、連携が一層深まり活力と魅力にあふれた和気町となる。また、中山間地域における異校種間連携、地域連携のモデルとなる。