地域の大人や大学生との交流を通じて、中学生の自己肯定感や有用感、将来に対する希望等が高まり、併せてまちづくりに参画しようという機運も高まった

団体名:つやま育ち特別交流事業実行委員会
代表者:小坂田裕造 所在地:津山市 設立年:2017年 メンバー数:7名
助成年度:2019年度 教育文化活動助成

活動の目的


活動の内容及び経過

2月13日(木)、津山市立勝北中学校で中学生・若者・地域の大人の特別交流事業「勝北中学生こみゅ」を実施した。「こみゅ」はコミュニケーション&コミュニティの略で、人と出会い、繋がることで人生を豊かにする場という意味。美作大学生、津山市役所新入職員も交流の場に参画し、大人の参加者は地域の大人やPTA、企業経営者、看護師、ウェディングプランナー、農業、映像制作、行政書士など幅広い人材が参加した。
当日の参加者は、中学2年生52人、市役所新入職員9人、美作大学などの学生15人、地域の大人26人の合計102人であった。参加者は、大人も中学生も対等な立場で、「無人島に持って行くとしたら何を持って行く?」「人と話をしているときに大切にしていること」「どんな自分になりたい?」などのテーマについて本音で対話した。
中学生との対話終了後に、大人と大学生、市役所新入職員がふりかえりを行い、気づきを共有する場を設けた。
中学生と大人との対話がスムーズに行えるよう、事前に美作大学生と市役所新入職員は、傾聴と自己開示の講座を受講した(美作大学生1/17・2/12、市役所新入職員2/4実施)。講座には、津山東高校の高校生も参加し、地域の高校生と若者が、傾聴と自己開示について学びながら、真剣に対話を行う場となった。

活動の成果・効果

参加した中学生の感想として、「職業、年齢、性別、様々な人がいて、自分が思っているより世界は広いし、楽しいんだなと思った。」「最初はかなり緊張したけど、だんだんなじめて楽しくなった。自分がどのように生きるかのヒントがあった。」「大学生や大人と話すのがこんなに楽しいとは思わなかった。」等あり、中学生が様々な人の生き方や価値観に触れ、自己理解と他者理解を深めることで、キャリア観や自己効力感、地域社会に対する当事者意識の醸成を図ることができた。大人の感想としても、「子ども達が自分の言葉で話せていてすごいと思った。」「中学生がしっかりとした考えを持ち発言する姿を見て、自分も頑張らなければと思った。」「世代を超えて会話をする機会が貴重であった。全ての子どもが大きな可能性を持っていることを実感した。」等、地域の教育力の向上につながるよう、子どもや学校への関心を高め、学校と地域の協働を担う人材の発掘と育成を行うきっかけとなった。
また、美作大学、津山東高校の学生、津山市役所新入職員が参画することで、地域の様々な世代が交流を図ることができた。キャストとして参加した大学生等の感想としても、「年齢の違う人たちが集まって話ができたことが新鮮だった。勝北中の生徒が将来を考えるときの材料の1つになれば嬉しい。」「中学生の言葉が聞ける場の必要性をあらためて感じた。」等あり、全ての参加者の育ち合いの場となった。

今後の課題と問題点

地域の子どもの現状を地域の大人が知り、目指す子ども像を協議・共有していく場につなげていきたい。

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