「災害時避難誘導ピクトグラム」のツールキットを制作し、岡山市内(公立)の全ての教育機関に配布されることになった

団体名:川崎医療福祉大学 医療福祉デザイン学科 災害時避難誘導ピクトグラム開発プロジェクト
代表者:中村俊介 所在地:倉敷市 設立年:2016年 メンバー数:13名
助成年度:2019年度 教育文化活動助成

活動の目的

2016年、岡山市消防局の隊員から「火事の現場で聴覚障がいを持つ方に、避難して欲しい事がすぐに伝わらなかった」と相談を受けたことから、学生有志を募り、災害時避難誘導ピクトグラムの協働開発がスタート。
デザインを学ぶ学生がピクトグラムを題材に、消防隊員とのやり取りを通じて実践的に防災に対する知識を学び、ユニバーサルデザインやJIS規格の重要性について学修する。また、制作及び検証を通じ、自らの専門性の自覚に繋げ、多職種連携による防災活動の意義を知ることを目的としている。

活動の内容及び経過

【6月】

【7月〜9月】

【10月】

【11月】

【12月〜2月】

【3月】


活動の成果・効果

現在、23府県68の消防局・本部からピクトグラムの使用申請が届いており(2020年3月末現在)、その他にも病院や福祉施設、大型商業施設からも問い合わせをいただき、試験的に導入され消防訓練等で使用されている。日本で開催されたラグビーワールドカップ2019では、会場となった埼玉県熊谷市・神奈川県横浜市・大阪府東大阪市・兵庫県神戸市・大分県大分市・熊本県熊本市の各消防局にも配備され、大会期間中の不測の事態に備えたほか、同じく昨年開催された、G20岡山保健大臣会合でも配備された。また、「歩いてこちらへ」のピクトグラムに関しては、岡山市内の全消防車両に実装されたほか、岡山市内(公立)の幼稚園・こども園・小学校・中学校・高等学校全196校へ、今回制作したツールキットが配布されることになっている。
授業外での取り組みであるため、学生のモチベーション維持が重要であったが、社会に役立つツール開発に関わっているという自負が学生に生まれ、学年縦断のチームが上手くまとまり、上下の繋がりが一層高まったように感じる。学生同士がそれぞれの得手不得手を理解し、互いに協力し合う姿や、社会へ積極的に関わろうとする姿勢がみられたのは良い収穫であった。

今後の課題と問題点


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