大衆演劇「焼芝一座秋季公演」を通した地域住民との交流
代表者:小出治輝 所在地:真庭市 設立年:1976年 メンバー数:35名 助成年度:2018年度 文化活動助成
活動の目的
当団体は、設立後40年以上にわたり、同地区の秋祭りにあわせて、地域の青壮年を中心に1日限りの大衆演劇団「焼芝一座」として、大衆演劇や舞踊を通じて、地域の子どもたちと高齢者がともにふれあい、つながりあえる交流の場を作ることを目的に活動を行っている。
また、当団体は今年で結成43年を迎え、現在のスタッフの多くは団体設立当時のメンバーの子どもたちである。
本活動を、さらに次の世代に引きついでもらうための地域づくりにも併せて取り組んでいる。
活動の内容及び経過
平成30年1月頃から脚本の制作に取り掛かり、8月下旬に舞台の演者や裏方等の配役を決定し、練習を開始した。
練習は、メンバーの仕事が終わる20時頃から集まり、芝居は週3〜4回、舞踊は週1回程度を目安に行った。
芝居と舞踊ショーで使用する衣装とカツラはプロの劇団から借りているが、その他公演に使用する物品(音響・照明設備や小道具・大道具等)は全てメンバーで調達・製作しており、これらの準備も芝居や舞踊の練習と並行して全て自前で行った。
平成30年10月9日、下記のとおり焼芝一座秋季公演を上演した。
■開演19時30分
■場所焼芝コミュニティハウス
■演目
第1部オープニングショー
地区の小学生たちによるソーラン踊りや舞踊
第2部お芝居「旅役者の親孝行」
〈あらすじ〉
土地のヤクザにお金を借りている親子の元に、家を飛び出し、旅芸人になった息子・団五郎が帰ってくる。話を聞くと、借りた金に10倍もの利子をつけられ、返済を迫られていて困っている様子。事情を聞いた団五郎は、今まで出来なかった親孝行にとヤクザの元へ乗り込むが・・・
第3部舞踊ショー
全10曲、延べ15人で華やかな踊りを披露
舞踊ショーの出演者の中には、スタッフのこども(中学2年生と小学5年生)も参加しており、大人顔負けの踊りを披露し、会場を大いに賑わせた。
活動の成果・効果
- 本公演は、地域のコミュニティハウスで行われたが、200名弱の方が来場したため、会場に入りきらず、会場の外からの立見が出るなど大盛況であった。
- 来場者の方からは「今年の芝居は面白かった。」や「踊りが楽しかった。」等の感想を多数いただいた。
- 舞台に参加した子供たちからも「緊張したけど楽しかった」、「来年はもっと上手に踊りたい」といった感想を聞くことができた。
- また、公演終了後も、地域の方から「来年も楽しみしている」等の声をいただき、本活動が地域にしっかりと根付いていると実感している。
今後の課題と問題点
- 練習は、仕事を終えた20時頃から開始しているが、夜勤のある職場で働くメンバーも多く、演者・裏方全員が揃っての通し稽古が十分にできないことが悩みの種である。
- 200名弱の方が来場してくれたが、地域住民の高齢化により、地域のお年寄りで見に来てくれる方が年々減っているように感じており、当団体の本来の目的でもある「芝居による地域づくり」が、今後も同じやり方でやっていけるのか改めて考える必要がある。
- 会場が、200名以上の人間が一度に使用するよう想定されていないためか、トイレが男女各1ケ所しかなく、特に女性用が非常に混雑してしまった。次年度以降は仮設トイレの設置等を検討していく必要がある。