留学生による日本語スピーチコンテスト
代表者:大平真紀子 所在地:岡山市 設立年:2016年 メンバー数:12名 助成年度:2017年度 教育活動助成
活動の目的
岡山県に住む外国人は徐々に増えてきている。しかし、彼らが声を発するチャンスも、市民が彼らの声を聞くチャンスもあまり多くない。そこで、外国人による日本語スピーチコンテストを行い、日ごろ彼らが感じていること、直面している問題、将来の夢などを日本語でスピーチしていただき、市民の方々にも国際理解を深める機会としていただきたいと思い、コンテストの開催を考えた。
こうした国際理解を通じて、留学生と日本人学生あるいは一般市民の方々との交流、および国の違う外国人同士の交流がますます盛んになり、真のグローバル人材の育成および将来に渡る日本と世界の平和と繁栄の一助となることを期待する。
活動の内容及び経過
2017年の夏ごろ、県内の日本語教育機関や国際交流センター等に向けてチラシと募集要項を配布することで、外国人による日本語スピーチコンテストの募集を開始した。
2017年の秋には出場者も決まり、オーディエンスを募るチラシを配布した。
2017年12月17日、岡山市民会館にて「第一回外国人による日本語スピーチコンテスト」を行った。コンテストの後援として岡山県、岡山県教育委員会、岡山市教育委員会、赤磐市教育委員会、山陽新聞社、RNC西日本放送、TSCテレビせとうちにご賛助いただいた。
さらに、コンテストの発表原稿を作品集にして2000部発行し、それを県内の図書館や小中高校、大学等に送付した。
活動の成果・効果
出場者は中国、ベトナム、韓国、トルコの留学生ら14名で、自由なテーマで5分間スピーチを行った。彼らは日本での生活や母国の文化との違いなどを熱く語ってくれた。
最優秀賞は環太平洋大学次世代教育学部3年のホアン・ゴック・ビック・チャンさん。「幸せのご飯」というタイトルで、母への感謝の気持ちを語った。ベトナムにいたときは母の作るご飯に文句を言っていたこともあるが日本へ来て母の料理を恋しく思ったこと、日本の「いただきます」「ごちそうさま」と言う習慣に食べ物や料理を作ってくれた人への感謝の気持ちが込められていることを知って母に不平を言っていた自分を恥ずかしく思ったことなどを紹介した。春休みに帰国したときには母に素直に「ありがとう」と言うことができ、母が喜んでくれたそうである。
来場者は300名ほどで、外国人の生活や価値観の一端が見えてよかった、ぜひ今後もこういった活動を続けてほしいというご意見をいただいた。審査の間には留学生による文化紹介や踊りなどが行われ、出場者と会場の人とが一体となって楽しんだ。
【最優秀賞】
HoangNgocBichTranさん(環太平洋大学次世代教育学部3年)
〜『幸せのご飯』〜
【優秀賞】
鹿安冉さん(岡山商科大学孔子学院ボランティア講師)
〜『日本の印象』〜
陳俊傑さん(岡山外語学院)
〜『生きている意味』〜
【オーディエンス賞】
DongHoangNamさん(環太平洋大学経営学部2年)
〜『青春』〜
また、コンテストの発表原稿を作品集としてまとめて出版し、それを県内の図書館や小中高校、大学等に送付した。岡山県立図書館からは図書館資料として採用していただいた。
こういった活動が国際交流や異文化理解につながっていくものと信じている。
今後の課題と問題点
コンテストの開催についてもっと広く広報し、より多くの応募者や来場者を迎えたいと考えている。