グローバルに活躍できる科学技術系人材の育成

団体名:国際性の育成研究グループ
代表者:中塚多聞 所在地:倉敷市 
助成年度:2016年度 教育活動助成
  • 岡山理科大学 石垣忍 教授による講演「真の国際性とは —海外共同恐竜発掘の現場で思うこと—」
  • 岡山理科大学 石垣忍 教授による講演「真の国際性とは —海外共同恐竜発掘の現場で思うこと—」
  • 科学英語の公開授業
  • 米国研修に向けたプレゼンテーションの演習

実践活動のねらいと期待する成果

(1)ねらい
グローバル人材の育成が求められている中、本校では、岡山県教育委員会が平成25年度から始めた事業「グローバル・サイエンスOKAYAMA(GSO)」により配置された外国人教員を活用し、理数科の課題研究や理科などの授業を中心として英語を活用する取組を続けてきた。また、本校は、平成17年度に文部科学省からスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を受け、米国の姉妹校との科学交流を行うなど、国際性の育成に関する研究開発も行ってきた。
本研究では、サイエンスの世界の中で積極的に英語を活用することができる人材の育成について、これまでに本校が蓄積してきたノウハウにとどまらず、県内の他のSSH校(公立3校、私立3校)や中国地区のSSH校(平成27年度には本校を含めて16校)の知見やノウハウを広く収集・整理し、より効果的な実施形態や指導方法などについての研究を行う。
(2)期待した成果
中国地区のSSH校16校が集まり、国際性の育成について、それぞれの学校の特徴的な取組の紹介を行ったり、研究協議を行ったりすることを通し、より効果的な指導方法について研究を行った。また、国際的に活躍している科学研究者による講演を実施し、「真の国際性」とは何かについての示唆を得た。これらの活動を通した研究の成果を、指導資料「中学生・高校生のための科学英語プレゼンテーションの手引き」としてまとめ、県内外の学校に配付するとともに、本校のWebページにも掲載し、研究成果の普及を図る。これらの取組により、県内外の中学校・高等学校における国際性の育成についての取組の参考となることが期待される。

実践活動の内容と方法

(1)指導資料原案の作成
4月から6月にかけて,これまでに本校が蓄積してきた科学英語プレゼンテーションの指導についてのノウハウをまとめ,指導資料「中学生・高校生のための科学英語プレゼンテーションの手引き」の原案を作成した。この原案を「中国地区SSH校担当者交流会」で提示し、広く意見を聴取した。
(2)中国地区SSH校担当者交流会の開催
①交流会の概要
日時:平成28年7月1日・2日
会場:岡山理科大学加計学園50周年記念館
参加校・参加者数:16校の50名
招聘した講師:文部科学省科学技術・学術政策局人材政策課
伊藤林太郎次世代人材育成係長
国立研究開発法人科学技術振興機構
宮崎仁志主任調査員
岡山理科大学生物地球学部
生物地球学科
石垣忍教授
②内容
・招聘した講師による講演等
・SSH校各校による取組の発表
・国際性の育成に関する研究協議

得られた成果及び評価

中国地区SSH校担当者交流会での講演や研究協議で得られた新たな知見や示唆を踏まえ、指導資料「中学生・高校生のための科学英語プレゼンテーションの手引き」の原案に若干の修正を加え、7月に完成させた。完成させた資料を本校の米国バーストー校海外短期研修に派遣する生徒(10名)に配付し、指導を行った。7月から8月にかけてのプレゼンテーション演習で活用し、指導資料を作成したことにより、効率的で効果的な指導が可能であることを確認した。また、本校のWebページにもアップロードして研究成果の普及を図っている。
また、印刷製本した冊子は、今後、県内の高等学校関係者を始め、学校視察に来校した教員などに配付し、広く普及を図る。

今後の課題とその解決への展望

科学英語プレゼンテーションの実際の指導場面を公開し、指導方法の普及を図ることが今後の課題として挙げられる。

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