玉島独自の伝統文化を子どもたちに伝える活動
代表者:西井弘人 所在地:倉敷市 設立年:1948年 メンバー数:100名 助成年度:2014年度 文化活動助成
目的
古里の古来の伝統文化を知らない子たちが益々増えつつ有る今の世、伝統文化や芸能、とりわけ玉島独自の文化を子どもたちに伝える。同時に、子どもたちをとりまく家族や地域が伝統文化や芸能に興味を持ち、子どもたちと一緒に活動の輪を広げる。
玉島地域の子どもの日に合わせ、玉島文化協会に所属する文化人たちが、古来の歴史・伝統・文化・生活の知恵・日本らしい礼儀作法などを取り入れ伝授しつつ、子どもたちと心触れ合わせながら遊び成長を応援する文化塾「子どもみらい塾」を企画した。
内容・経過
平成26年5月5日玉島市民交流センター主催の「端午の節句まつり」(参加費無料)において、玉島市民交流センターの湊ホールにて「日舞との出会い」、展示室にて「詩吟・和楽器との触れ合い」を10時から4回開催。
「日舞との出会い」〈玉島の踊り/良寛ばやし・備中玉嶋湊唄の紹介〉内容は、1.日本舞踊実演観賞2.日本的礼儀作法体験(すわり方・立ち方・ごあいさつ)3.日舞の体験を指導する。
「詩吟・和楽器との触れ合い」〈詩吟の声を出してみよう、和楽器を弾いてみよう〉では、1.子どもたちの詩吟「桃太郎」の実演観賞2.詩吟発声大声体験3.箏・三味線で童謡演奏の鑑賞4.箏・三味線の体験「さくら」「チューリップ」などを実体験する。
成果・効果
〔日舞〕
①実演紹介はいろいろな小道具(かさ・さらし・てぬぐいなど)を使った日舞の紹介で、目にも楽しめた。
②日舞の出会いとして幼い子たちにもわかりやすい「むすんでひらいて…」の唄にあわせて指導者が日舞をとりいれ、楽しく体験できた。約60名の参加。
③日舞を観るのがはじめての子たちばかり。体験も楽しいと話してくれた。アンケートにも「楽しかった」との感想があった。
〔詩吟と和楽器〕
①集客に一番よい場所をもらい、呼びこみのボランティアもよくやってくれたおかげで、約230名が参加した。詩吟体験としてはかつてなかったこと。
②子どもたちは、詩吟に対する先入観がないので指導者のリードの下、リラックスして大きな声をだしていた。
③琴3面、三味線1丁がなじみのある童謡を演奏した。生の和楽器の美しい音色に触れる、滅多にないチャンスだった。
④子どもたちに実際に琴・三味線を弾いてもらった。「チューリップ」「さくら」が弾ける子もいて、順番待ちができるほど人気だった。
今後の課題と問題点
今回は初開催だったが、子どもたちの笑顔いっぱいに勇気を得、是非日本においての地域独自の伝統文化の継承を、楽しめる親しめる機会の中継続していきたい力を得た。
事業開催の手応えは大きく感じたが今後一番の課題が残る。それは、開催費用。参加費を無料にしたい。だが地元文化協会も長く継続している多くの事業を抱え、特に協会自体の会員減少も著しい中、新しい事業への予算組みが難しく開催費用を捻出できない。未来へ繋ぐ子ども対象事業を是非毎年開催したいが、今現在は各種の助成制度へ毎年申請アタックするしか開催手立てはない。
事業内容の問題点は、使用場所や、和楽器は演奏用を使用(三味線のバチ皮が破損)したため、今後の検討課題が残る。指導者たちも、高齢者たちばかり(致し方ないが)。若い人が育ち指導できれば、もっと親しみやすくなると思う。資金が無い中、事業続行させたいことが一番の課題!