おしえてドクター!キッズスクール 親子で参加する連続講座2014
代表者:洲脇美智子 所在地:岡山市 助成年度:2014年度 教育活動助成
研究・実践活動のねらいと期待する効果
1ねらい
子どもたちが体の仕組みに関心を持ち、自ら健康な生活を選択してほしいと願っています。また、医師である講師の先生方が人生をかけて取り組んでおられる「想い」に触れることで、子ども達の未来に何かメッセージを届けたいと考えています。親子のコミュニケーションを図り、家庭での会話のきっかけとなることがねらいです。
2期待した成果
親子参加とすることで、講座の中で難しい言葉が出てきた時はいつでも子どもが親に聞ける環境にあり安心して講座を受けることができます。また、親にとっても子どもの興味関心がわかり、普段の学習への取り組み方の様子も知ることができるので、親子関係の構築を促すことができ、親子で学力向上に向けた環境作りに取り組む事ができるようになります。
研究・実践活動の内容と方法
・2015年1月10日(土)14:00〜15:30
テーマ「人はなぜ‘痛い!‘と感じるの?」
場所:岡山大学教育学部本館4階404号室
講師:岡山大学学長森田潔氏
参加者数:45名
保護者20名
子ども25名(年長から6年生まで)
内容:麻酔の歴史について。「痛い!」は、体の異常のサイン。痛みは危険を知らせる警告信号です。
ワークショップ:氷で「痛み」が小さくなるか実験してみよう!
アンケート:得意なところを伸ばすということが印象的だった。興味深く話を聞けて楽しかった。親子で参加したことで子どもと共通の話題ができて良かった。
・2015年3月7日(土)14:00〜15:30
テーマ「遺伝子のはなし
ぼくは、なぜママににているの?」
場所:岡山大学教育学部本館4階401号室
講師:岡山大学保健学研究科非常勤研究員
理学博士大月孝志氏
参加者数:52名
保護者24名
子ども28名(1年生から6年生まで)
内容:細胞、タンパク質、遺伝子についての話。ウニの受精を電子顕微鏡を使ってスライドに映し出した。
ワークショップ:ウニの発生(受精)実験
ワークシート。お父さん、お母さん、自分の顔を描き、自分と比べて似ているところ、似ていないところを親子で顔を見合せながら取り組んだ。
アンケート:ウニの受精の瞬間を見れて感動した。難しいテーマをわかりやすく説明してもらい勉強になった。親子で参加したことで子どもの興味がわかり、会話のきっかけとなる。
・2015年3月15日(日)14:00〜15:30
テーマ「あれっ!消えた!
目のしくみ、見えるふしぎ」です。
場所:岡山大学教育学部本館4階401号室
講師:岡山市立市民病院診療部長眼科部長、
岡山大学医学部臨床教授坂口紀子氏
参加者数:48名
保護者23名
子ども25名(2年生から6年生まで)
内容:五感の中の視覚からの情報について。眼球の大きさクイズや3種のワークショップを交えた講座。
ワークショップ:近点、盲点、両眼視について、カード、シール、ラップの芯などを使い3つのワークショップを行った。
アンケート:目がどれだけ大切かよく分かった。不思議がわかっておもしろかった。ワークショップが楽しかった。
得られた成果及び評価
岡山大学キャンパス内において、地域で活躍し、社会をリードする素晴らしい講師からお話を伺えることは、子どもたちにとって、憧れを抱き、将来への夢や希望を持つことにつながりました。講座内容は、ワークショップも含め年々分かりやすく、充実したものとなっています。また、アンケートからも親子参加の講座は、普段授業を一緒に受けることがないので、親が子どもの興味関心が把握でき親子の会話のきっかけとなり、家庭での声掛けにもつながるという声を伺いました。親子のコミュニケーション能力の向上は、学習意欲につながると評価できます。
残された課題とその解決への展望
2014年度の「おしえてドクター!キッズスクール」は3回連続講座でしたが、アンケートからもっといろいろな医学分野の講座も受けたいとの希望が多く、2015年度から5回連続講座を予定しています。講座自体の周知が不十分であるので、チラシ配布先と開催日程を充分吟味し、興味のある親子の参加が叶うよう準備を行います。少しでも多くの親子の参加が親子関係構築を促し、学力向上に向けた環境づくりに貢献することにつながることを期待します。