フランスに滞在し、ワークショップやレクチャーなどを行い、技術を伝達・交流し、日本にて成果発表

団体名:備前焼作家集団 けらもす
代表者:澁田 寿昭 所在地:備前市 設立年:2009年 メンバー数:9名
助成年度:2013年度 文化活動助成
  • フランス窯制作途中

目的

フランスで窯の構造や焼成を含めたプロセスを窯制作を通して見せることで、備前焼文化・美術コンセプトの普遍性をアピールしてフランスでの焼き締め文化の本質的な理解と逆輸入的に日仏両国での備前焼の振興を図るのが目的。

内容・経過

●日本での事業
○事前展示会
日時2013年4月30日〜5月5日
場所SANTAGALLERY
内容事前準備で制作したシミュレーションの窖窯のスライド・各個人の作品の展示
○成果報告展
日時2013年10月22日(火)〜10月27日(日)
場所加計美術館
内容フランスでの活動を写真・映像などを通じて展示。フランスで制作した作品展示

●フランスでの事業
○フランスでのアーティストインレジデンス
場所Tuileriedepuligny
日時2013年5月17日〜8月8日
内容エコミュゼ施設内に薪窯を設計・築窯・焼成(2回)。備前焼の陶土、現地の陶土で作品を制作。焼成の記録・マニュアルを作成
○ワークショップ
日時6月15.16日7月7.8日
(エコミュゼTuleriedePouligny)
8月3.4日(パリGalerieHayasaki)
内容備前焼についてのレクチャーと作陶ワークショップ
○講演、展示会
エコミュゼTuleriedePouligny
日時7月26〜28日
内容窖窯と作品の展示
備考作品はエコミュゼに寄贈
○マルシェに参加
エコミュゼTuleriedePouligny
日時7月13.14日
内容窖窯の窯詰め展示と作品の展示販売
備考各作家の茶碗での抹茶のお接待が好評で、作品も多くの方に購入して頂く。
○パリ国際大学都市日本館(パリ)
日時7月24日午後8時から午後10時
参観人数30人
内容(講演)窖窯の設計と築窯について/窖窯による焼成について/作品解説
○アドリアン・デュブーシェ国立陶磁博物館(リモージュ)
日時7月27日午後3時から午後5時
参加人数90人
内容(講演)窖窯の設計と築窯について/窖窯による焼成について/備前焼の歴史と窯の変遷について/作品解説
(展示)日本で制作した作品の展示
備考参加者の反応も良く、博物館の職員や館長からは好評を得た。
○ギャラリーハヤサキ(パリ)
日時7月31日から8月4日
参加人数ヴェルニサージュ180人、会期中300人
内容展示
備考多くの人の参加を得て、好評であった。様々な分野のクリエーターの参加が目立った。

成果・効果

○フランスでの事業と反響について
多くの関係者や陶芸家が見学に訪れ、受け入れ施設などの企画により国立陶磁器博物館での講演等が実現し、本企画の記録もフランスの施設側で取られ残された。また、一般の方も講演会や施設見学、窯づくり、ワークショップ、講演会など、どれも反応は良く「またやってほしい」との声も多くあった。

○国内での反応
メディアにとりあげてもらい、結果陶芸家をはじめ岡山県民や陶芸ファンなどの注目を集め、報告展覧会では多くの来場を得、今後の展開を期待する反応が多くあった。

今後の課題と問題点

備前式の窯焚きはマニュアルだけでは再現が困難な部分も多くある。今後は備前式の窯焚き経験者の養成、直接の窯焚き指導が必要である。
この事業の継続と展開には、資金と期間を必要とするため、現地での作品販売の機会をより多く作り出すことや、日本国内での支援体制の充実が必要であろう。

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