イスラエルのノアムカルメリ氏によるコンタクトインプロヴィゼーションテクニックを体験するワークショップを開催
代表者:平井 優子 所在地:倉敷市 設立年:2010年 メンバー数:3名 助成年度:2013年度 文化活動助成
目的
若手のダンサー育成:コンタクトインプロヴィゼーションという新しいテクニックを習得。
最近最も注目されるイスラエルのダンスを通じて他国の文化に触れ、情報を交換する。
内容・経過
毎年国内外で活躍するアーティストを講師に迎えワークショップを行ってきたが、今回は身体にいまいちど向き合うということを目的とした内容。コンタクトインプロヴィゼーションのワークショップにおいて人気の高いノアムカルメリ氏を招聘。
日本への講師としての来日回数も多く、国内外で人気の高い講師であるため招聘は難しいところではあったが京都アートアンドエンヴァイロメントの協力のもと非常に質の高いワークショップ内容を岡山で紹介することができた。
京都でのワークショップ開催にあわせての岡山招聘のため4月23、24、25日の3日間開催。その後フォローワークショップとしてコンタクトインプロヴィゼーションのテクニックを使ったセッションを行った。更に次回のワークショップ岡山開催に向けても京都アートアンドエンヴァイロメント事務局と連携して継続していけるよう準備を進めている。
成果・効果
今回のノアムカルメリワークショップでは年齢や経験の違う多くの方々、他県からダンサー活動をされている方や、講師のファンの方など多くのお申し込みがあった。経験値のあるダンサーもいたことで地元の若手の参加者も未知のテクニックに取り組むことや、それを楽しむことにことさら抵抗を感じる人が少なかったのは良かった。
参加者のなかには3日間でも目覚ましい変化の見られる方も複数いたように思う。参加者同士での横のつながり、交流なども生まれた。講師との交流によってイスラエルという国のもつ異文化性やそこから生まれるダンス教育に興味感心を持つ若い人も多く、ワークショップ後に数人が現地イスラエルでのワークショップを体験している。
文化を通じて視野や価値観を広げていく経験のきっかけとなることもワークショップの大切な要素ではないだろうか。
今後の課題と問題点
毎年の課題ではあるが、まず「得たものを継続していく難しさ」が課題としてあげられる。今回は4月のワークショップの後に数回のフォローワークショップを設けたがなかなか継続しての参加者を獲得するのは難しい。
短期のワークショップで得たものを実践で活かせるように習得するにはやはり継続したトレーニングを行うことが重要と考える。それが全体のダンサーのレベルの底上げに繋がってくると思うが、なかなか長期の継続やさらなるレベルアップに導いていけないことが一つの課題である。長い目で見たワークショップでのダンサー、アーティスト育成計画、実施を考える必要があるように思う。
・ワークショップのみでなくパフォーマンスなどの慣例イベントを行って、実践を経験することや、観る力を養うことも重要だと感じる。岡山でのダンスシーンが様々な角度から盛り上がり、さらにはそれが地域からの質の高い文化発信へと繋がっていけることを期待する。
・今回、ノアム氏のワークショップにおいては岡山県天神山文化プラザによる会場提供があり、立地、および認知度の面でも集客には非常に助けになった。しかしこのようなコンタクトインプロヴィゼーションのワークショップとなると、やはり広い場所を確保しなくてはならないことが大きな課題点だった。今回はお断りせざるをえなかった申込者もあったのが、非常に残念なところである。その後のフォローワークショップについて定例化できるようにスタッフを確保することや告知の方法などで課題が残る。