『論語かるた』を使用した「全日本論語かるた選手権大会」の開催
代表者:長㟢信行 所在地:備前市 設立年:2011年 メンバー数:10名 助成年度:2012年度 文化活動助成
目的
旧閑谷学校は寛文10年(1670年)に岡山藩主池田光政によって設立された。そこは様々な身分の人や岡山藩外からの入学も受け入れた、当時として非常に貴重な開かれた学校であった。旧閑谷学校の建学の精神は儒学であり、世に役立つ人物の育成に重点をおいてきた。開校から約340年が経過した現在でも、講堂では儒学の代表的な経典である論語の朗誦が行われている。その脈々と受け継がれた伝統を後世に引き継いでいくため、当所では2011年に論語かるたを発行した。
論語かるたを通じて、論語の魅力を広く発信すると共に、人としての豊さや思いやりの心を育み、「仁」・「義」・「礼」・「智」・「信」の5徳を広め、ひいては旧閑谷学校世界遺産登録の推進を図ることを目的としている。
経過
2011年に天満屋地下アートスペース等で開催した論語かるた絵札展を定期的に継続して開催するため、2012年は備前商工会議所60周年記念式典や劇団四季公演の会場において論語かるたの原画と解説文を展示し、論語に触れる機会を創出した。
また、論語かるたの編集者である久井勲氏、備前市観光ボランティアガイド協会のメンバーに協力をいただき、東備地域の小中学校で論語かるたを活用した出前授業を行った。「其れ恕か。己の欲せざる所、人に施すこと勿かれ。」等の論語を現代風に訳して説き聞かせると共に、実際に論語かるたで競技をしてもらい楽しく論語に親しんでもらった。
今回で2回目となる全日本論語かるた選手権大会を平成25年3月16日に岡山県青少年教育センター閑谷学校で開催。県内から33名のエントリーがあり、小学生低学年の部、小学生高学年の部、中学生の部、一般の部の計4部門でそれぞれ熱戦が繰り広げられた。
論語を楽しく学んでもらうため、備前商工会議所のホームページ内に「論語の窓」というページを設け、論語クイズを出題している。
成果
絵札展では倉敷芸術科学大学の学生が制作した絵札と編集者である久井勲氏がそれぞれの論語から連想されることを歴史的・文学的・社会的なエピソードに置き換え、そのパネルを併せて掲示することにより、年配の方から子どもまで具体的に論語の意味を理解しててもらうとともに、絵に込められた学生の思いを感じてもらうことができた。
第2回全日本論語かるた選手権大会の決勝戦を国宝の旧閑谷学校講堂で実施したことにより、テレビや新聞等のメディアに数多く取り上げられた。これにより論語の普及、旧閑谷学校のPRに繋がったと考えられる。また、岡山県内の様々なエリアから参加者が集まってきているので着実に輪を広げている。
平成24年度より「論語の窓」を開設したことにより、全国に論語の魅力を発信できるようになった。論語初心者から熟知している人まで幅広く興味を持ってもらえるよう初級・中級・上級の3ランクに分け、月2回更新を行っている。定期的に更新することにより、リピーターの確保にも努めた。
今後の課題と問題点
論語かるたを活用した出前授業を実施したことにより、論語に関心を持つ小中学生が徐々にではあるが増えてきている。さらに波及させていくために継続して出前授業を行っていく必要があると思われる。また、その活動が全日本論語かるた選手権大会の参加者の増加、個々のスキルアップにもつながると考えている。我々も指導方法やルールの研究にも努め、論語かるた愛好者の輪を広げ、さらなる論語の普及を図ることが責務であると考えている。
この論語かるたを活用し、地域活性化はもとより旧閑谷学校の世界遺産登録にどのように繋げていくかが最大の課題である。