今までの課題であった神輿台の修繕

団体名:新野まつり保存会
代表者:山本祐之 所在地:津山市 設立年:1970年 メンバー数:20名
助成年度:2012年度 文化活動助成
  • 「新野まつり」神輿
  • 神輿台

目的

新野まつり保存会では、室町時代から始まったと言われる作州三大祭りの一つ「新野まつり」の保護・保存活動を現在まで行っています。宮総代や町内会長は2年か3年で交代していく中で、新野まつり保存会としての事業や歴史的な祭りの流れ等の勉強会を年間を通して行い、理解と協力態勢及び保存会としての組織の強化を図っています。

経過

昭和45年に新野まつり保存会を立ち上げ、該当地区の町内会長及び宮総代を中心とし、消防団あるいは地元青年団及び地域住民(古老から子ども達まで)により伝統ある「新野まつり」支えてきている。また旧勝北町時代には新野まつり保存会に対しての補助金が出ていましたが、津山市との合併により補助制度が無くなり、保存会としては各関係神社より支出していただき「新野まつり」を保存していく上での事業を行ってきています。
数年前(10年前ぐらい)より数百万円とも言われる神輿の台の痛みがひどくなり宮総代を始めとし町内会長・地域住民も輿台の修繕の必要性を保存会へ対して要望が強くなってきている中で、輿台の補強を少しずつ行ってきていましたが、虫などが木の中に入り込み非常に不安定になり、今までの補強では対応ができなくなってきました。
神輿台を修理するに当たり、役員会では、各神社の負担の増大(氏子への負担の増大)を緩和したい旨の話し合いが続きました。保存会としては、助成事業を取り入れ修理を行う方法で、少しでも各関係神社の負担金の削減を図るように努力する方向性で話し合いがまとまりました。

成果

伝統ある「新野まつり」の神輿台の修理にあたっては、宮総代を始め町内会長・地元住民の方々の思いが通じ、一体数百万円もする神輿が安心して置けることに地域(氏子)の方々(消防団・青年団含む)は非常に喜んでいます。神輿台が修理できなかった場合は、「新野まつり」自体の存続が難しくなっていたと思います。
また、神輿が安心して置けることによって、「新野まつり」を始め地域の文化展においての展示、あるいは小学校においての「新野まつり」についての文化の伝承行事などに積極的に参加でき、新野まつり保存会として大きく事業が前進したと考えています。

今後の課題と問題点

勝北地域も高齢化社会の波が押し寄せてきています。「新野まつり」の一体の神輿は200㎏〜300㎏もあり、担ぎ手の若い人々が各町内会でも年々少なくなってきています。保存会を始め宮総代や町内会長また地域住民(氏子)の人々は、高齢化が進む中で今後「新野まつり」を運営していけるのか非常に心配しています。
保存会としては、地域に住んでいながら参加したことがない若い人々に呼び掛けるとともに、後継者育成に力をいれたいと思っています。勝北中学校の男子生徒には、獅子舞の練習(本番含む)をとおして伝統文化に触れてもらい、生徒たちに「新野まつり」の大切さを心の中に刻み込んでほしいと願っています。
また浦安の舞についても少子化(小学校6年女子)の進む中で今後の対応が迫られています。
保存会としても、今後の「新野まつり」の担い手を育成していく必要性を考えていかなければならないと思っています。

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