第4回公演「カブニのかくれんぼ まぁだだよー」の開催

団体名:カブニの仲間
代表者:伏本隆司 所在地:笠岡市 設立年:2008年 メンバー数:30名
助成年度:2011年度 文化活動助成
  • 「カブニのかくれんぼ まぁだだよー」(3月11日 笠岡市民会館)

目的

笠岡市を拠点とした近隣市町村の住民が演劇に携わることができる機会をつくり、相互に親睦を深め、教養の向上や人材育成を図るとともに、市民の文化向上と活性化並びに笠岡市環境保護啓発の一助になることを目的とする。

経過

本会は、平成19年9月の笠岡市民会館竣工式のためにつくられた市民ミュージカル「カブニの遠足」を機に発足した会である。第4回目の公演となる今年度は、地元笠岡のシンボルであるカブトガニを題材にした全くオリジナルの作品であり、演出家もこのたび新たに、金光の劇団こすもす主宰山田代子氏をお迎えした。
原作は、笠岡市在住で、ふるさとへの思いのあふれる小説「アマモ揺れる海」の著者辻山琢平氏に依頼し、「カブニのかくれんぼまぁだだよー」の物語ができあがった。脚本・作曲は、笠岡市の島しょ部小学校に勤務経験のある、総社市在住の金池兼広氏に依頼した。歌唱指導・ダンス指導は、山田代子氏の紹介で、それぞれ第一線で活躍されている松本敏雄氏、本多容子氏をお迎えした。
充実した講師陣にも恵まれ、4月にメンバーを募集し5月中頃より練習を開始した。思うように大人の役者が集まらないスタートであったが、ご縁と思いにより笠岡市内外から約35名の役者がそろった。ふるさとの海への思い、伝えたいメッセージはメンバーそれぞれの胸の内にも根差し、心のこもった演技で見ごたえのある舞台に仕上がった。

成果

今回の演目は、平成21年の「カブニの遠足」に続く笠岡のシンボルであるカブトガニを題材に、ふるさとの海・自然と人間との共生を描いた物語である。
当日は、500余名の観客に来ていただいた。「カブニの遠足」の原作者である佐藤俊治氏にも出演を依頼し、一役買っていただいた。
くしくも上演日が東日本大震災発生から1年目の3月11日であり、人間の力の及ばない自然の営みの前に、小さなことから何か始めていこうと立ち上がる内容とも重ね合わせメンバーの思いもひとしおで、自然に演技にも熱が入った。ふるさとの自然を大切にしようという強い思いのこもった作品のメッセージが随所にあふれ、多くの観客に感動を与えたと評判は上々であった。

今後の課題と問題点

メンバーの月会費、チケット収入、賛助金などにより会の運営がなされているが、会場使用料、照明、音響、その他の費用をまかなうには予算的にとても厳しいのが現状である。「カブニの仲間」らしい活動を充実させていくためには、揺るぎない活動資金の確保が最大の課題である。
また、年々地域の方のご支援の声が広まりつつある。会の主旨をより広くの方々にご理解していただき、応援はもちろんのこと活動人員の増強も考えたい。渉外分野の努力も必要である。ただ、それぞれに家庭や仕事があり、より良い活動のために惜しみなく時間を費やしたいところであるが、高度な水準を追求すればするほど限界が見えてきてしまう。個々のモチベーションを上げ、短期集中でも完成度をレベルアップしていき、少しでも家庭への負担の軽減も考えていきたいところである。

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