演劇 on 岡山Ⅱ「晴れ時々、鬼」ルネスホールにて上演
代表者:大塲真護 所在地:岡山市 設立年:2010年 メンバー数:7名 助成年度:2011年度 文化活動助成
目的
『優れた演出家をレジデンス形式で招聘することで、芸術性に富み市民文化の向上に寄与する。また、演劇関係者以外のジャンル(造形作家、染色家、ダンサー等)の方々が参加することで、より創造性に富んだ文化芸術活動を目指す。加えて、普く参加者を募ることで多くの市民の参加を促し、岡山のゆかりの物語(今年度は温羅)の脚本を募集することで、地域資源(この地に受け継がれている物語)の活用を促進させる』といった「地域で文化(舞台芸術)を創造する」ためのシステムを構築する。
経過
○9月:「演出家」確定脚本募集開始。
演出を、坂手洋二氏の紹介で、千葉で劇団(三条会)を主宰している演出家[関美能留氏]に依頼し、快諾される。「脚本募集〈テーマ=温羅伝説〉」を開始する。
○10月:参加者募集開始。
演出助手(加藤真之介、岡大生)と、制作助手(松永亜紀子、専門学校教師)が決まる。
○11月:ワークショップ(WS)開始(12月まで、4回)、ルネス金庫棟・ワークルームにて。
「即興演劇、音楽、ダンス、演劇」3名の地元アーティストと、最後は関氏によるWSを行う。この間に「演劇on岡山」の趣旨等を参加者にお伝えしたり、質疑応答を行った。
○12月:脚本決定(選考)。
関氏と、手塚宏二氏(舞台情報Corich主宰,岡山出身)にNPO法人バンクオブアーツ岡山の理事長も加わり10作品(岡山7、他県3)の中から、瀬戸市の大戸氏の作品「晴れ時々、鬼」を選ぶ。
○1月:関氏、岡山入り稽古開始(週3回)、ルネス金庫棟・ワークルームにて。アシスタントスタッフ募集。
・1/8(日)、17名の参加者(13歳〜60歳、男性:4名、女性:14名)、そして演出助手によって稽古が始まる。その後、週3回(水、金、日)のペースで、計40回行われる。公演までの間、演出家・関氏が滞在する(長期滞在・レジデンス形態)。
・アシスタントの募集チラシを作る。7名の方が参加される。
○2月:公演の情報宣伝、演出家と専門スタッフの打ち合わせと製作開始。
・ちらし6000枚(郵送、挟み込み、置き)、情報誌3社、マスコミ4社によって情報を流す。
・専門スタッフ(舞台装置、衣装、照明、音響、音楽)との打ち合わせ、その後の製作が始まる。
○3月:ホールでの稽古。通し⇒ゲネプロ⇒本番
・7日から4回、ホールでの稽古。
・19日(月)、9:00〜準備(仕込み等)、13:00と15:00〜ゲネプロ。19:00〜20:20本番。
・20日(火、祝日)、9:00~準備、14:00~15:20本番。16:00~片付け、18:00解散。
成果
応募脚本から、演出家・関美能留氏が長期滞在して、多くの方が関わり、岡山にふさわしい舞台が上演された。
- 上記の目的〈システムの構築〉へ一歩踏み出せた。
- 「ルネスホール特別企画事業」として行った。
- 17名の参加者が、全員舞台出演ができ、かつ演じることをみんなが楽しんでいた。
- 多くの方の協力、賛同が得られた。〈21名(スタッフ)、264名(観客)〉
- アンケート(観劇して)の結果がよかった。
- 演出家[関美能留氏]が、次回も岡山に滞在して「演劇on岡山」に参加されることになった。
今後の課題と問題点
- 市民参加型による、意識(姿勢)や技術の不統一からの出発。その一方で
- より質の高い舞台を地域に継続的に提供していく責務を負う(システムの構築)。それを構築するには
- 数年間、継続してゆくための人材(制作)と、資金(経費の不足分)等の確保が、引き続き必要となる。