若手美術家を中心とした展覧会やワークショップの実施

団体名:再々アートリレー実行委員会
代表者:加藤泰三 所在地:美作市 設立年:2009年 メンバー数:10名
助成年度:2010年度 文化活動助成
  • 再々アートリレーVOL.04 「ヨガするみたいに絵をかく−かいたひと:松岡瑠美子」

目的

街づくりにアートが真に有効であるか、有効であるなら、現実的にはどのような手法がもっとも効果的であるか、また、地域の人々が参加しやすいアート活動とはどのようなものか、あるいは、アーティストが地域とどのように関わることがアートと地域との距離を縮めていくか、など、街とアート双方にとって有益な内容とするためにどのような可能性があるのかを、若手美術作家に、積極的に地域との恊働によって活動の場を広げる機会を与えて、実証的に検証し、実効性ある手法の確立を目指す。

経過

津山市中心商店街「ソシオ一番街」内にあるコミュニティスペース「まちなかさろん再々」は、津山・美作エリアで行なわれる様々なイベント情報の集積と発信を行なうことを目的に設置されており、各種イベントの会場やインフォメーションとしても利用されている。この施設を活用し、アートと地域の生活や商業活動をつなぎ、新しい交流の機会を生みだそうと活動を開始。
当初計画していた若手作家中心とした展覧会だけでなく、幅広い人的交流の機会を確保することを念頭に、若手作家個人やテーマで括ったグループ、幼稚園児、年賀状公募事業などさまざまな出展者により、映像展、イラスト展、写真展、絵画展などさまざまなジャンルの展覧会・ワークショップなどを実施した。

成果

展覧会を実施することにより、普段中心市街地を訪れる機会が少ない人々や、他地域からの観客を動員できたという点、また、切り口を変えてシリーズ化したことにより、毎回異なる層の観客動員ができると同時に、少数ながら毎回訪れるリピーターを得ることもでき、これらの点においては当初の目的の一部は実現できたと考える。
また、同じ商店街で活動するストリート・ミュージシャンをテーマにとり上げたプロモーションビデオづくりワークショップの開催、商店街イベントでの参加アーティストのイラストレーションの採用、中心市街地に位置する各種公共機関の協力など、地域のさまざまな層との連携を作ることが、少しずつではあるが、できてきた。

今後の課題と問題点

展覧会形式の見直し:アートと地域との関わりを模索するのであれば、スタティックな展覧会という形式が本当に望ましいのかという反省があり、平成23年度事業においては、より幅広い活動の手法を検討しながら実施していきたい。
地域とのより緊密な連携:地域の商店や企業、機関と、参加する作家や事業との接点をより多く見つけ出すことにより、より幅広い協働の機会を見出していかなければならない。そのためには、「再々」を拠点に中心市街地内の空き店舗や他のイベントスペースとの連携をはかるなど、いくつかの拠点をもつ面的な広がりをもった活動を展開していくことも検討している。

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