雅楽・舞楽の普及

団体名:岡山楽所
代表者:山田貫助 所在地:岡山市 設立年:1980年 メンバー数:16名
助成年度:2010年度 文化活動助成
  • 舞楽・蘭陵王(らんりょうおう)

目的

雅楽は古来より仏教法要・宮中や寺社の祭儀に用いられ、演奏され続けてごく限られた方々の間で愛好されてきた。日本の四季・自然のなかで、千年以上も昔より伝わる古典音楽の伝承を中心に、地域の神社等での雅楽演奏・舞の奉納・研修・指導にも力をいれたきた。イベントボランティア等により多くの皆様に雅楽の楽器やその音色に親しみ触れる機会と場を広げ、舞によりひとときの間、平安の時代に返り、ゆったりとした時間の流れを楽しんでいただけたらと考えている。古典音楽・伝統文化に理解を深めていただくためにも、楽器の種類・特徴など解説を行ったり、舞楽等の舞人が着ている装束も、その独特の美しさや香りを実感できるものでありたい。

経過

1980年4月に岡山楽所が発足する。テレビ番組の出演等で皆様に触れていただく機会を得たり、指導や舞の研修にも力をいれている。津山城でのイベント出演や観月祭参加、県世界平和祈願祭の演奏参加、学校の記念式典のアトラクションに雅楽・舞楽で出演している。操山里山センター他での雅楽演奏と舞によるボランティア活動もしている。文化協会の関係文化祭にも講師・ゲスト出演し、春にはメンバーの研修交流をかねて、桜の下でさまざまな演奏や舞を楽しんでいる。活動のなかでもとりわけ力をいれているのが神社等の春まつり・夏まつり・秋まつり・奉祝祭に雅楽と舞(神楽・舞楽)の奉納である。

成果

主な活動:
4月 桜まつり(交流・研修をかねた演奏と舞)
5月 神社の春まつり(雅楽演奏)
7月 神社の夏まつり(雅楽演奏)
操山里山センター(雅楽・舞楽のボランティア)
8月 浦安の舞の講習会(講師・研修)
10月 神社の秋まつり(雅楽の演奏と舞の奉納)
11月 文化協会行事へのゲスト出演、年間を通じて小中校への雅楽楽器の紹介と演奏による協力を心掛けている。
雅楽には、日本古来の歌や舞・外来(唐楽・高麗楽)の管絃・舞楽・日本の当時の公家楽人による原稿の雅楽歌謡等がある。地域の神社で奉納させていただく雅楽・舞楽を体験された方や、雅楽講演もすぐ身近な場所で鑑賞できて、遠い所まで出かけなくても楽しむことができると喜ばれることも多い。演奏楽器も見ることもあまりないため楽器の音色や役割などについての紹介・説明するよう心がけている。結婚式や祝賀の場で奏でられ「越天楽(えてんらく)」の曲はよく耳にする一般的なものなので、機会があれば演奏している。雅楽の伴奏で舞を舞う演奏形式を「舞楽」と言いその中で特に有名な演目が「蘭陵王」でこれもイベント等で必ず舞っている。

今後の課題と問題点

舞の装束の充実:舞楽にはさまざまな舞があり装束・面・付属品など多くのものが必要だが高価で特殊なため充実が難しい。舞楽は、平安時代の考え方で、左右2組に分類されている(左大臣・右大臣、左近・右近のように)伝来が中国系のものは赤い装束をまとって(左方)朝鮮系のものは青い装束をまとって(右方)と呼ばれている。
管絃(演奏)楽器の充実:管絃(演奏)に必要な特殊楽器の調律や修理等管理・楽器補充の資金。管絃は管楽器と絃楽器がそれぞれの音色の美しさを競いあう音楽である。

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