よしもと 正人
団体名:よしもと 正人
代表者:よしもと 正人 所在地:岡山市 助成年度:2004年度 文化活動助成
代表者:よしもと 正人 所在地:岡山市 助成年度:2004年度 文化活動助成
文化活動の目的
岡山市産出の万成石は桜色のカリ長石を含む美しい花崗岩として、古くから様々な石造物や建築物に活用されてきた。
特に関東では名高い。
明治神宮絵画館・新宿伊勢丹ビル・銀座千疋屋などの外壁に使われ、近隣では岡山県立美術館の内装材として美しい石姿を披露している。吉田茂氏や石原裕次郎氏のほか有名人の墓石にも多く用いられ、また彫刻家朝倉文夫氏はブロンズ像との相性の良さから全ての彫刻作品の台座に万成石を選び、彼の門下もそれに習っている。イサム・ノグチが牟礼町にアトリエを構える前の10年間を万成山で制作していたことは有名な話だが、彼の代表作のひとつ「パリ・ユネスコ庭園」は万成石ならではの造形を見せている。古くは城の普請に護岸工事、家の礎石から壁の石積み、石臼や灯籠に活用され、池田家代々の墓はもちろん万成石である。そんな地元特産の石も安価な外国産石材の大量輸入により、資材としての存在価値が低下してきている。石はその加工技術を含め、古来より日本人の生活文化を支えてきたものの一つであるが、様々な科学素材の発明や生活様式の変化から、現代人の生活を離れて行く現状にある。しかし耐久性など他の素材には及びもつかない特質があり、リサイクル可能な自然素材として見つめ直されて活用されるべき潜在力を秘めている。既存の有り様を越えた、時代に即した生活資材として万成石を見つめ直し、文化素材としての「石」の価値を再発見しようという試みである。