公益財団法人 福武財団

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設立のごあいさつ

 平成24年10月1日、公益財団法人 直島福武美術館財団は、その基本理念を同じくする公益財団法人 文化・芸術による福武地域振興財団、および公益財団法人 福武学術文化振興財団を吸収合併し、新たに公益財団法人 福武財団として生まれ変わりました。これもひとえに、今日まで、各財団をご支援いただいた皆様のご尽力の賜物と深く感謝いたします。

 統合した三つの財団は、ともに福武家が中心に出捐し、その所有する株式会社ベネッセホールディングスの株式からの配当金を主たる原資として、アートや文化、学術研究による地域振興を行ってまいりました。
 私企業であるベネッセグループ各社の事業活動から得ることができた利益を礎に、“Benesse(=よく生きる)”というグループとして共通の理念をもった各財団は、公益性の高い事業を行っています。つまり、各社が“よく生きる”ための支援サービスを事業として行う一方で、各財団は“よく生きるための地域づくり”を支援するという、いわば、よりよい社会を作り出す車の両輪です。こうした連携を、私は新しい形の資本主義の姿として提案し、実践してまいりました。

 私は、このたびの公益財団法人改革の趣旨にのっとり、各財団への社会からの期待や、それを実現するために最適な組織や事業の在り方を問い直しました。そして、結論的には、財団統合により財政基盤と実行組織を強化し、公益性の高い事業をより効果的かつ安定的にやり続けることだと確信するにいたりました。

 日本の近代化を振り返ると、都市を中心として、在るものを壊し、無いものをつくるという考え方のもとで、刺激と興奮に満ちた社会をつくりだしました。しかし、先の東日本大震災や、原発事故を見るまでもなく、すでに、その価値観は大きく揺らいでいます。
 私は、東京から岡山に拠点を移して以来、“在るものを活かし、無いものを創る”を信条に、よく生きる地域をつくること、お年寄りの笑顔が素晴らしい地域をつくることこそが、これからの時代には最も重要な理念と考えています。私は今まで20年間、直島において、その地域に住む人々や行政の方々、そして、地域の変革の媒介となる世界中のアーティストや建築家等様々な方々とともに、試行錯誤を重ねながらも、地道に新しい地域づくりを行い、すでに、直島には世界中から多くの人々が訪れています。

 このたび、統合された福武財団はアート活動、助成活動、そして瀬戸内国際芸術祭等の共済事業等を通じて、より戦略的に活動し、社会的影響力のある財団へと変貌していきます。そして、その成果とメソッドを、日本全国、そして世界に発信し続け、変革への意識の高い人々と共有し、広めていきたいと考えています。   
 今後とも皆様の一層のご指導、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

公益財団法人 福武財団
理事長 福武總一郎